残り8万!

「返済の日はいつも雨」

といつかの誰かの歌の歌詞みたいなことを言ってみたが、毎日雨で、湿度が重たく

返済のためにATMに行く足取りも更に重い。


あと数日でとうとう50歳になる。

私もこんな歳まで生きてしまった。


産まれてから何一つ

継続して出来なかった人生だった。

習い事も、学業も、恋愛も、仕事も。


今までやり切った!という達成感を味わった経験がない。だから私は浅い人生なのか。


しかし、継続して50年、自殺せずに殺されもせず生き続けることはできた。


そして借金。

途中でなんとかリタイアできないものか、と右往左往してみたが、こればかりは返さねばならんらしい、、と返し続け、あと4回でそれも終わる。

正真正銘頑張ってきたことが返済なんて格好悪いが、あの借りた金で、たしかに楽しく過ごしてもきた。


しょうがないか。


この10年は本当に本当に色々あった。

長い長い旅だったな。

継続できるのかこの思い

ダイエットを始めて6週間が経過した
まだまだ13キロは痩せなくてはならない。
始めた頃はモチベも高いし体重の落ちるスピードも早いから半年くらいでダイエットは終わるだろうと思っていたが、いやいやいや。
これがなかなか長い戦いになってしまいそうだ。


あと4ヶ月でどこまでいけるだろうか。
月に1.5から2キロを落としていっても10キロも落とせない。
かつて17キロ落としたことがあるが、あの時はどれくらい時間がかかったんだっけ。
半年以上はかかったのかな。


一旦ダイエットに成功して痩せていた記憶があるから厄介だ。
体重計に乗ってもウキウキしない。せっかく減っているのに。


まだこんな体重だと気持ちが重くなる。


初めてダイエットをしたときは楽しかったな。
初めてみる数字にワクワクして体が見た目もどんどん変わるのが楽しかった。
今はなかなか進まない数字と
鏡の体にガッカリする。


かつてはあんなに細かったのに、、、と
こんなに頑張っているのに、まだまだデブすぎると
鏡の自分にガッカリしてしまうのでストレスだ。


毎日体重を測るのをやめれば数百グラムで一喜一憂もしないが。
私の性格上、3日以上体重を測るのをやめてしまったら、もう終わりだ。


そこでダイエットは終了になってしまう。
苦しくても増えていても測り続けているのが、私には効く。
これだけは今までの経験で間違いない。


明日は増えてるんだろうなぁ。。。。。
憂鬱。

動物園

いつだったろうか、あれはバレンタインデーだった。
遠距離に住んでいた元彼から
別れを告げられ、でも納得ができず、何度も何度も縋りつき、泣いて、そして復縁をしてもらった頃のことだ。


私は完全に彼に「下」に見られる女に成り下がっていた。
そんなことは女性として許し難いものなのに。


惚れた方が負け


そんな言葉が常に頭にチラチラしていた。


遠距離だから復縁したと言ってもそんなには会えない。
何せ新幹線を使わないと会えない距離にいたのだし。


でも一旦は途切れてしまった彼とのラインがまた復活し、
毎朝のおはよう、の連絡や、他愛のない電話をできるようになったことが私は心底嬉しかった。また振られたりしないように、彼の機嫌を損ねないようにとそればかり思いながら毎日を過ごした。


彼が突然こちらに来ると言い出した。
金のない彼がどうやってこの距離を?と思っていたら
下道で高速も使わずに車で来るという。


何時間かかるんだ?と思ったが
来てくれる、そんなことがとても嬉しくて嬉しくて
私はその日をとても楽しみにしていた。


当日仕事もそこそこに彼と久しぶりのデート。
その日はバレンタインデーだった。


焼肉を食べ、動物園に行った。
動物園は子供連れが多かった。


小さい子供をみれば私だって自然に笑みが出てくる。
彼は特に子供好きだった。
子供は宝というようなことを言っていた。


ふと彼に聞いてしまった。


ねぇ?自分の子供欲しい?


うん、もちろん。


彼が答えた時、金槌で頭を殴られたようなガーン、、、、というショックがあった。
そうか、、、そうだよね。まぁそうか。
そうだなぁ、、、、。


私は自分には子供は産めないとわかっていた。


何もチャレンジしていないのに諦めるのか?と言われると言葉もないが
でも私は今世では子供は持てない。とわかっていた。
当時44歳。
子供を普通に授かるのも難しいし
そもそも子供を欲しいとは思っていなかったし
このお金のない男性と子供を作って幸せになれる未来図も感じなかった。
想像ができなかった。


彼だって私と子供を作る未来は感じられなかっただろう。
だから2人で一瞬無言になってしまった。
いいかげんな人ではあったが、彼は人の感情を敏感に察知するところもあったので
私が何かしらのショックを受けていることはわかっていただろうと思う。


私たちの付き合いは近いうちに終わるだろうな、、、と
私は切ないやるせなさを感じながら、動物園のコンクリートを見ながら歩いた。


未来を想像できない付き合いは
中年になったって虚しいものだ。


あの時、彼は何を思っていたのだろう。
もし聞けたら聞いてみたい。